3人きょうだいの真ん中、長女です。
兄はいつも怒っていて、新しいお父さんはうんこで、お母さんはいつも泣きそうで、弟は発達がゆっくりでした。
「しっかりしてね」なんて言われたことはありませんが、わたしがしっかりしないといけなかった。幼稚園のころにはもうそう思っていた気がします。
手がかかっちゃいけなかった。お母さんを支えないといけなかった。それが当たり前でした。
「しっかりしているね」とよく言われました。でも今思えば、しっかりしていたんじゃなくて、そうしないといけなかっただけですね。
機能不全家族の長女とはどういう存在か

機能不全家族の長女は、気づかないうちに「家族を支える役割」を担わされていることが多いです。
誰かに頼まれたわけじゃない。でも気づいたらそうなっていた、そんな自分が出来上がっていたという人がほとんどだと思います。
機能不全家族では、親が精神的に不安定だったり、夫婦仲が悪かったり、きょうだいに手がかかったりすることが多いです。その中で長女は「いちばん頼れる存在」として、自然と責任を背負っていきます。
心理学では「ペアレンティフィケーション(親子役割逆転)」と呼ばれています。本来は親が子どもを支えるはずが、子どもが親を支える側になってしまっている状態のことです。
わたしの場合、きょうだいの中でいちばん手がかからなかったのは自分だったと思います。お父さんは男尊女卑で子供を物扱い、兄は反抗的で、弟は発達がゆっくりで。お母さんの愚痴を聞いたりケアをしたり顔色を伺って返答を変えたり行動を変えたり。
長女症候群とは
長女症候群とは、長女に多く見られる心理的な特徴や傾向のことを指します。
責任感が強い、自分のことを後回しにする、完璧主義、甘えるのが苦手。
こうした特徴が出やすいとされています。
機能不全家族で育った長女は、この傾向がさらに強くなりやすいです。
まさに自分。という方が多いのではないでしょうか。なかなか自分を大切にできない人が多いと思います。
機能不全家族の長女に多い特徴

機能不全家族の長女に多い特徴を、当事者の意見も含めて綴っていきます。
①責任感が強すぎる
自分がやらないと誰もやらない、という感覚がずっとある。頼まれてもいないのに背負っている。断れない。断ったら何かが壊れる気がする。
わたしの場合はお母さんを守らないといけないという謎の使命感が、無意識にありました。子どもが親を守るって、冷静に考えたらおかしいんですけどね。
責任感が強すぎる自分が形成されてしまって、社会に出た後にしんどいことになります。
②自分の気持ちがわからない
常に相手の顔色を読んで動いてきたので、自分が何を感じているのかわからなくなります。「好きなもの何?」と聞かれて答えられない、みたいなことが起きます。
気持ちだけじゃなく、精神的なストレスも気づかず、対処できないまま体調不良になってしまいます。
③甘えるのが苦手
頼ること、甘えること、弱音を吐くこと、全部が苦手です。「自分がしっかりしないといけない」という感覚が染み付いているので、弱い自分を見せることに強い抵抗があります。
「こんなことを相談して友達の時間を使うのは申し訳ない」「人に相談しても解決するわけではないから言っても仕方ない」と言う気持ちになります
④完璧主義で自分を責める
失敗が怖い。もっとうまくやれたはず、とずっと自分を責める。他人には優しいのに、自分には厳しい。
⑤しっかりしていると思われているのに内側はぐちゃぐちゃ
外から見たら落ち着いていて、しっかりしていて、気が利く。でも内側は全然そんなことない。ぐちゃぐちゃで、誰にも言えなくて、ひとりで抱えている。
このギャップが、じわじわしんどかったりします。
機能不全家族の長女が恋愛・結婚でつまずく理由

機能不全家族の長女は、恋愛でも同じパターンが出やすいです。
相手の感情を優先しすぎる
幼い頃から相手の顔色を読んで動いてきたので、恋愛でも同じことをします。相手が不機嫌だと自分のせいだと思う。相手の気持ちを読みすぎて、自分の気持ちを後回しにする。
気づいたら自分だけが消耗している、ということが起きます。
「見捨てられる不安」が強い
愛情が条件付きだった環境で育つと、「ありのままの自分では愛されない」という感覚が根づきます。だから相手にとっていい人でいようとする。しんどくても言えない。限界まで我慢する。
頼れない、甘えられない
「相談して申し訳ない」「弱い自分を見せたくない」という気持ちが恋愛でも出ます。パートナーがいるのに、ひとりで抱えてしまう。
「しっかりしている」と思われて逆につらい
頼りにされる。頼もしいと言われる。でも内側はぐちゃぐちゃです。それを言えない。
連絡がないと不安でたまらなくなったり、恋人が気を許せる関係になっていたらかなり依存してしまったりと、対等な関係が築きにくいです。
気づいたあとにできること
機能不全家族の長女だったと気づいたからといって、すぐに楽になるわけじゃないです。でも気づくことは、回復の第一歩です。
自分を責めるのをやめる
しっかりしなきゃいけなかったのは、あなたのせいじゃないです。そういう環境に生まれただけです。まずこれを自分に言い聞かせることが大切です。なかなかできないんですけどね。
「助けて」と言う練習をする
甘えるのが苦手、相談するのが申し訳ない、そういう感覚はすぐには消えないです。でも少しずつ、信頼できる人に「ちょっとしんどい」と言えるようになることが大事です。
自分の感情を確認する習慣をつける
「今わたしはどう感じているか」を意識する練習をします。日記を書く、感情を言語化するなど、少しずつ自分の内側を知っていく。
カウンセリングを活用する
一人で整理するには限界があることも多いです。専門家に話すことで、ずっと抱えてきたものが少しずつほぐれていきます。
公認心理師(国家資格)のみが登録しているKimochiは、自宅からオンラインで利用できます。「話すだけでいい」という気持ちで使えます。
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FAQ
Q. 機能不全家族の親の特徴は?
A. 感情的に不安定、過干渉または無関心、子どもに愚痴や悩みを話す、夫婦仲が悪い、アルコール依存や借金問題を抱えているなどが代表的です。虐待がなくても機能不全家族は成立します。
Q. 機能不全家族で育った大人の特徴は?
A. 自己肯定感が低い、人の顔色を読みすぎる、感情がわからない、仕事が続かない、恋愛でつまずきやすいなどが挙げられます。幼少期に「しっかりしないといけない」という環境で育ったことが、大人になってから影響します。
Q. 機能不全家庭の子どもはどうなるのか?
A. 感情の抑圧、自己肯定感の低下、過度な責任感、ヤングケアラー化などが起きやすいとされています。大人になってからパニック障害やうつなどの精神疾患につながることもあります。
Q. 機能不全の家族はどうなるのか?
A. 放置すると世代間連鎖が起きやすくなります。ただし気づいて働きかけることで、少しずつ変えていくことができます。まずは自分自身が「これは普通じゃなかった」と気づくことが第一歩です。
おわりに
しっかりしていたんじゃなくて、そうしないといけなかっただけでした。
長女だから、手がかからない子だから、お母さんを支えないといけないから。誰に言われたわけでもないのに、気づいたらそうなっていた。
そういう環境に生まれただけ。
今からでも遅くないです。少しずつ、自分を後回しにしない練習をしていきましょう。
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